建物だったり土地だったり、そこに暮らしの匂いがあると何故か落ち着く。
例えば90センチに1本の割合で渡してある梁、これが天井ならこんな梁は全く不要なので、これが天井床を支える頑丈な梁だったことが分かる。上は居住空間にしては高さが足りないし、おそらく蚕小屋だったのだろうと思う。昔あった土間から上に上がる梯子を掛けてあった切込みがあるから間違いない。
嘗てはお茶と養蚕で生計をたてていたのだろう。
その梁が手前から奥に行くに従って黒色が薄く茶色になっていく。手前に囲炉裏があったのだろう。そこで家族で自分が栽培したお茶を飲み、団らんしていたのだと思う。
時代は変わり、今はここで最高の珈琲をのみながら落ち着いた雰囲気を楽しんでいただきたい。