珈琲豆がトップクオリティであることを前提に。
焙煎機を設置する場所により排気及び吸気管の長さが変わり、この長さが30センチ違っただけで焙煎環境は大きく変わってしまう。どこかのお教室に通って勉強しても技術が上がらないのは、そこでやった事を持ち帰っても全く通用しないから。
自身で作った焙煎環境の中で最適なガス圧と正確なダンパー操作ができるかどうかで味は決まる。それをきちんと構築できるか否か。焙煎とは教えてもらうものではなく自分で拓くもの。
都市ガスを使うかプロパンガスを使うか。
中華料理屋でプロパンガスの半分しかカロリーが出せない都市ガスを使う料理人はいない。それと同じで珈琲焙煎も都市ガスでは無理。香りも出せないし味も乗らない。
直火で焼くか熱風で焼くか。
肉にしても魚にしても熱風を当てて調理したものと直火で調理したものとどちらが旨いかなど考えなくても分かる。
味覚。
味覚音痴では珈琲焙煎は無理。ポピュラーな味覚レベルではダメで突出した味覚を持っていないと最高の珈琲は焙煎できない。絶対音階(音感)を持たない音楽家がいないのと同じ。
まだ他にも数えきれないほど大切なことがあるけれど、1番は最高の珈琲の味を知っているかどうか。そして、そこを追い越そうとプロファイルし続けているか、いないか。
その最高の珈琲が問題。もちろん僕も全部を知っている訳ではないけれど、日本中廻って巡り合えたのは深煎りでは銀座に1店舗、札幌に1店舗。浅煎りでは名古屋に1店舗。最高と呼べるのはこの3店舗くらいしか思い浮かばない。
そうはいっても嗜好品なので自分の中で最高の味を知っていて、そこを追い越すためのプロファイルをしていれば、たとえ追い越せなくても他のカフェより圧倒的にマシな筈。
珈琲文化を拡げるために共に頑張りたいものだ。